第1シリーズ
地球環境の持続的発展に関連する東京大学の活動の実績、ならびに環境学やサステイナビリティ学教育の最前線の状況を十分に踏まえた上で、今問われている〈人と社会のありよう〉と地球環境の諸問題解決に向けての人文学的な貢献の可能性を、sustainability概念を中心に、それと関わる「発展」、「環境」、「多様性diversity」等の関連諸概念やその底流に流れる思想を再検討し、そしてその上で、科学・技術の知と人文学との相補的な連携・融合を図る新たな可能性を求めるものである。
プロジェクト概要
「Sustainabilityと人文知」研究プロジェクト(第1シリーズ)は、東京大学総長裁量経費によって、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部を拠点とし、2009年度から2014年度まで、6年間行われた。このプロジェクトは、サステイナビリティという考え方に対して人文知がこれをどのように捉え、どのように対処していくか、また今後、科学・技術とどのように連接していくか等について研究し、人文知の見地を深めるとともに、科学・技術との間での対話を進めていくものである。主として、サステイナビリティと人文知、サステイナビリティと社会知という形でのワークショップ、および、理系の研究者を囲んで人文系の研究者と学び合うkickoff研究会を実施していく。
Kickoff研究会
kickoff研究会は、研究プロジェクトチームメンバーが中心となり、ワークショップ関係者や、東京大学サステイナビリティ教育等関係者の参加を仰ぎながら、主としてこれまで東京大学でサステイナビリティ教育や研究を進めてきた理系の研究者をゲストスピーカーとして、研究会の形で行われる。研究会では、これまでの科学・技術の側面からサステイナビリティの展開の仕方を学ぶとともに、そこから人文知としてsustainabilityというテーマに、どのような関わり方をすることができるのかを問う。そして、そこから人文知としてのsustainabilityの学の端緒を見出すことに努める。
※第1シリーズ中、17回のkickoff研究会が実施された。
ワークショップ
ワークショップは二つのシリーズによって構成される。シリーズ「人文知からsustainabilityを考える」は2009年度から2010年度、シリーズ「社会知からsustainabilityを考える」は2010年度から2011年度にかけてそれぞれ行われる予定である。(第1シリーズ第1期にて進行した)
※第1シリーズ中、5回のワークショップ、4回のシンポジウム(内1回はミニ・シンポジウム)が実施された。