第1シリーズ

第17回kickoff研究会

実施概要

日時:2014年12月17日(水) 18:00~20:00
場所:東京大学弥生総合研究棟3Fプロジェクト・セミナー室
報告者:弓山達也氏(大正大学人間学部 教授)
タイトル:
3.11以降の危機の中における希望
―― 宗教者による災害支援と死者と生者の絆
司会:西村明(宗教学)

企画内容

東日本大震災が発生してすぐに日本社会では「絆」という言葉が盛んに使われるようになった。未曾有の災害を前にして、それまで縁のなかった人々が、救援・支援活動に駆けつけ、文字通り絆が結ばれた。活動が絆を結ぶと同時に、「絆」という言葉が活動を押し進める力となった。同時に、今回の震災では宗教者による救援・支援活動が目立っている。それは東北という地域が、死者に対して強い想いを抱く人々が多いということとも関わっている。

宗教者は被災者とどのような絆を結んできたのだろうか。そして、被災者は死者とどのような絆を結びつつあるのだろうか。そこに宗教者はどのように関わっているだろうか。別の角度から問いかけるならば次のようになるだろう。宗教者は、物質的な救援・支援とともに、いわゆる「心のケア」をどのようにおこなったのか、慰霊や追悼にどのように関わってきたのか。現場を近くで見てきた宗教学者をお呼びして、客観的に状況を整理していただくと同時に、そこからどのような希望が見えてくるのかを提示していただく。

(企画担当 堀江宗正・西村明)